| << Prev. |
『神よ、なぜあなたは・・・(詩編74編 .2)』
この詩編は、主の民が直面した大きな災いを背景としています。
神殿も破壊され、敵の冒涜は神殿の中で最も侵しがたい場所であるはずの至聖所にまで及びました。(3‐8節)
言葉を失うような災いの中で、この詩編の祈りは次のように始まります。
「神よ、なぜあなたは、養っておられた羊の群れに怒りの煙をはき、突き放してしまわれたのですか。」(1節)
神の怒りによって、このことが起きたと認めているのです。しかも、その怒りが正当なものであることをも認めているのです。
もし、神の怒りを不当なものとするなら、この詩編のような祈りをささげたりはしないでしょう。
問うているのは、神の怒りの正当性ではありません。
「なぜ・・・永遠に突き放してしまわれたのですか。」と問うているのです。そして、祈りはこう続きます。
「どうか、御心に留めてください。」(2節)
この信仰者は、神の怒りをよく理解しています。その上で、神の愛を強く信じています。大胆にも、神に対して「なぜ・・」と問うほどに信じています。その理由は、自分たちが「(神によって)すでにいにしえから御自分のものとし、御自分の嗣業の部族として贖われた会衆」だからです。(2節)
人間がいかに主の契約に対して不真実であったとしても、主は変わることなく真実です。
神の愛は、契約への真実に基づく愛です。
これこそ、神と人間との関係の真の土台です。