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『神は立ち上がり(詩編68編)』
聖書は、しばしば、主なる神の圧倒的な勝利を宣言します。
この詩編もそうです。
「神は立ち上がり、敵を散らされる。神を憎む者は御前から逃げ去る。」(2節)
敵は、吹き払われる「煙」、火の前で溶ける「」にたとえられています。(3節)
しかし、神の民の歴史が、常にこのような讃美にふさわしい経験の積み重ねであったということはできません。むしろ、現実の歴史は、絶えず敵に脅かされたり、大国に囲まれて難しい政治的駆け引きを迫られたりの連続であったということができるでしょう。聖書の御言葉と現実の間には、深刻な緊張関係がありました。この緊張関係は、わたしたちの信仰にとって試練ですが、信仰はこのような試練の中で養われ、鍛えられていきます。
そして、この緊張は、主の御言葉の実現を未来に待ち望むことで緩和されてきました。また、待ち望んでいたことがすでに実現したことを信仰によって確認しつつ乗り越えられていくべきものです。
主キリストは今すでに「高い天に上り、人々をとりこ(義の僕)と」しておられます。(19節、参照エフェソ4:8、ローマ6:18)
待ち望まれるべきことはさらに実現し、主の御言葉の完全な実現はさらに近づいています。